
「じゃあ、この目の前の料理を今から食レポしてみてください。」
っていきなり言われたら、あなたならどうしますか?

ナイフで上からぐーっと押すたびに、ピンク色の断面から肉汁がジュワァ~と溢れ出てきて止まりませんねぇ!
おそらくこんなことを言うんじゃないんでしょうか。
僕も同じ状況なら、「少しでも魅力的に伝えよう」と相手に向けて感情的に訴えかけると思います。
間違っても「この肉は神戸牛ですねぇ」とか、「焼き加減はなんとミディアムです!」とかは言わないと思います。
なぜなら「食レポ」だから。
たとえば、グルメ番組のおおまかな流れはこんな感じだと思います。
テレビ中継に登場したグルメレポーターに料理が出されると・・・
まずは外見をくまなく堪能します。
その後は、ゆっくりと口の中に入れ、ムシャ、ムシャ・・と丁寧に味わった後に、すこし間をとってから・・・



うわっ 何これ!美味いっっ!
そんな「体験価値」を言葉に乗せて視聴者にお伝えするはずです。
一通り感想を述べたその後は、料理を作ったシェフが登場します。
そこからは、特別に取り寄せた食材や、商品の誕生秘話、あるいはすぐ売り切れるほどの人気っぷりなどを紹介します。
「そろそろ時間いっぱいよね」と思ったレポーターは、シェフの話をそこそこに切り上げ、



スタジオにお返ししま~す♪
と言います。
すると場面が切り替わり、番組司会者が登場。



いやぁ~、美味しそうでしたねっ♪私も思わず食べに行きたくなっちゃいましたぁ!♪
とお決まりの台詞。
そこから再び、この料理が食べられるお店の情報や、場合によっては「期間限定のキャンペーン情報」の紹介をします。
そして、最後にテレビ画面に再び、「ジュゥー・・・」っという音とともに美味しそうな肉の断面映像とお店情報のテロップがお茶の間に届きます。


連絡先はこちらから♪
TEL 〇〇〇ー〇〇〇ー〇〇〇
お肉に目がない視聴者なら気付けば、電話で予約をしているかもしれませんよね。
この画面に映っているお肉を幸せそうにムシャムシャと食べている自分の姿を想像しながら・・・。
このグルメ番組のシナリオをおさらいすると以下になります。
感情たっぷりに体験価値を視聴者にお届け
料理の情報やこだわりを視聴者にお届け
お店の情報やキャンペーンを視聴者にお届け
それぞれ役割分担があり、順序よく段階に分けて視聴者の興味を惹きつけているんです。
すごくきれいな流れだと思います。
この流れはセールスレターにおいても参考になりますし、実際に型があります。
そこで、今回はこれを体系化しているコピーライティングテクニックをご紹介します。
それでは、いってみましょう。
- クロージングまではいくのに、最後の成約まで結びつかない
- 成約率がアップする効果的なセールステクニックを知りたい
- セールストークが苦手なので売れるライティングの型が欲しい
【成約率上昇】FABテクニックとは?コピーライティングで必須のセールステクニックを紹介


今回お伝えしたいのは、「FAB(エフエービー)テクニック」と言われるものです。
これを意識してあなたはセールスすれば、間違いなく成約率はUPします。
「FAB」とは次の頭文字のことです。
F:Feature(特徴)
A:Advantage(利点)
B:Benefit(利益)
実際は、B→A→Fの順で展開すると良いと言われていて、あなたが商品を紹介する時にはこの順番で説明します。(さきほどの食レポと同じ流れをイメージするといいです)
では、なぜB→A→Fが良いのかというと、人は商品を買うのではなく「ストーリー」を買うからです。
ここで言うストーリーとは、買うことによって自分の悩みが解決できたり、体験することによって自分の欲求が満たされる理想の未来です。
この部分を全面に押し出している記事パーツをコピーライティングでは「Benefit(利益)」と言います。
そもそも人間は論理ではなく、感情で物事を決定する生き物だということが、最新の脳科学による研究の見解です。
(自分は論理で決定しているはずだ!と思いがちですが、どうやらあなたも僕も感情で決定しているみたいです)
したがって、最初に「Benefit(利益)」を書いてあげると「感情的価値」が高いので、読み手の心が動きやすいということですね。
これは決して、感動させたり、煽ったりすることが目的ではありません。
商品を売りたいなら、まずは「ん?何?」と読み手の気持ちに変化を生じさせることがとても重要なんです。
B→A→F|例:神戸牛の場合


ただ、これだけではよく分からないと思います(汗)
そこで、冒頭で肉を例に出したので(例は何でもいいのですが)、神戸牛を紹介する場合の「FABテクニック」をご紹介したいと思います。
F:Feature(特徴)


例えば「Feature(特徴)」なら・・・
- 神戸牛
- A5ランク
- サーロイン
- レア
などなど、単純に種類や部位、グレード、食べ方などを特徴に設定します。
Advantage(利点)


次に、この神戸牛の特徴に対するAdvantage(利点)を考えます。
先ほど例で挙げた特徴に対する利点は、
- 神戸牛 ⇒ 神戸牛のサシは他の和牛と比べ、人肌で溶けるほど融点が低く、あっさりとして胃もたれしにくい
- A5ランク ⇒ 肉質の等級、枝肉の歩留まり等級(食べられる部分がどれだけ多いか)がともに最上級
- サーロイン ⇒ 味・香り・食感の良さからサー(ナイト爵)の称号を与えられた腰肉
- レア ⇒ 中身の見た目が赤かったとしても中まで「火が入っている状態」
などなど、神戸牛の「希少性」、「品質の高さ」、「人気っぷり」、「通好み」など興味をそそる内容を伝えていきます。
これだけでも、肉好きなら買ってくれるかもしれませんね。
しかしながら、更に「読み手のベネフィット」を伝えてあげることで購買意欲をもっと高めることができます。
B:Benefit(利益)


- 神戸牛 ⇒ 神戸牛のサシは他の和牛と比べ、人肌で溶けるほど融点が低く、あっさりとして胃もたれしにくい ⇒ 胃もたれしにくので最後まで楽しく食べられる
- A5ランク ⇒ 肉質の等級、枝肉の歩留まり等級(食べられる部分がどれだけ多いか)がともに最上級 ⇒ 高級肉なのでラグジュアリーな時間を過ごせる
- サーロイン ⇒ 味・香り・食感の良さからサー(ナイト爵)の称号を与えられた腰肉 ⇒ 普段は味わえない肉本来の旨味を堪能できる
- レア ⇒ 中身の見た目が赤かったとしても中まで「火が入っている状態」⇒ 肉通の間では人気のある焼き方
などなど、神戸牛を食べることによって得られる「特別感」を感じさせる内容を伝えていきます。
実際の記事では、B→A→Fの順番で、上記の内容を食レポのようにお伝えしていけば魅力的な文章が書けます。
ここで大事な視点は、べつにゴリ押ししなくてもいいので、神戸牛が気になっている読み手の背中をポンっと押してあげる気持ちで書くことです。
「神戸牛を食べたらこんな良い体験ができますよ♪」と丁寧に教えてあげるのです。
この型をマスターできれば、あとは横展開で「FABテクニック」を使った様々なジャンルのレターを量産していくことも可能ですよ。
では、実際にB→A→Fの順番で神戸牛のセールスレターを書くとどうなるか・・・


今回は、神戸牛を例に出してしまいましたが、食べ物は割と書きにくい題材だと思います。
これが例えば「ビジネス系」、「人間関係」、「スピリチュアル系」、「健康系」など、よくある個人起業家さんの商品だともっと簡単に書けるはずです。(ベネフィットが表現しやすいので)
では、実際にB→A→Fの順番で神戸牛のセールスレターを書くとどうなるか・・・。
僕が書くとするなら、さらに「Benefit(利益)」に「ストーリー」を加えます。
人は商品を買うのではなく「ストーリー」を買うからです。
たとえば、これまでまとめてきた上記のB→A→Fの情報をそのまま文章の中に入れつつ、「体験ストーリー」として記事を展開・構成してみます。
ちなみに、「ストーリー」は、「葛藤」からの「成功」といったようなギャップを演出すると物語性が出るのでおススメです。
(この型は、人間が共感してしまう王道の流れです。たとえば、ディズニー映画や月9ドラマもこの流れが多いです。決まってどん底の状態から奇跡の復活を描きます。)
たとえば、こんな風に書くとどうでしょうか?
(ちょっと神戸牛を選んでかなり後悔していますが、何とかします(笑))
B→A→F+Story(体験)|神戸牛編


先日、ついに私も愛する彼女と結婚出来ました!
ずっと前から「この子感じいいな♪」と想いを寄せていた女性です。
ですが、やはりライバルも多く、自分なんて・・・と思いながらずっと何も行動できずにいたんです。
でも、やっぱり諦めきれませんでした。
あれは2年前のことです。
「もう断られてもいいから自分のこの気持ちを伝えたい!!」
とある日突然思ったのです。
そこで元々私は肉が好きだったので、当時雑誌でも取り上げられるほど人気の神戸牛専門店「トツゼンステーキ」に勇気を出して彼女をデートに誘ってみました。
すると意外にも、彼女も肉好きということが分かり、「行ってみたいです♪」と言ってくれたんです!
そしてデート当日。
店の近くの時計台で合流し、ドキドキしながら彼女とその店に歩いて行きました。
頭をかがめるほど小さな背丈の入り口をくぐり抜けると、店内はびっくりするほど大空間が広がっていました。
インテリアも細部までこだわっていて、まるで王室のようです。
店員にエスコートされた席を見ると、キャンドルの火がユラユラ揺れるテーブルでムード満点。
食通も唸る希少なA5ランク神戸牛の高級感と相まって、二人でラグジュアリーな非日常的な時間を共有することができました。
(中略)
神戸牛のサシは人肌で溶けるほど融点が低いので口の中でトロけるほど柔らかく、
極上の肉本来の旨味が口いっぱいに広がるのに、なぜか後口はとてもあっさりとして食べやすかったです。
こんなに美味しいステーキは初めてです・・・。
「お互い肉の脂で気持ち悪くなったりしたらデートも台無しだな・・・」
と思って少し心配していたのですが、そんなことも全くなく、終始お互い楽しく会話をしながら食事が出来ました♪
その会話の中で、
サーロインは、味・香り・食感の良さからサー(ナイト爵)の称号を与えられたこと、
肉は焼き加減によって食べる楽しみ方も変わること、
そして自分が元々好きな「レア」や、最近ハマっている「ブルー(レアよりもさらにレアな焼き加減でコアな肉マニアの間で注目されている食べ方)」の知識も紹介すると、
彼女はすごく興味深々で、私の話にずっと「うんうん」と頷いてくれました。
なんだか彼女と心の距離が近づいた感じがして、とても嬉しくなりました。
おなかがいっぱいで満足感に浸りながら、店を出た私たちは・・・ホニャララ
(中略)
ホニャララ・・・今もたまに二人であの店に行きますが、まさかあのデートがきっかけで付き合うことになるなんて当時の私は想像できませんでした。
彼女が言うには、意外と肉好きな女性は多いみたいですね。
女性は行きたくてもなかなか行く機会がないのだとか。
なので、誰かからお誘いが来るととても嬉しいみたいですよ♪
ずっと気になっている女性がいる男性の諸君!
あるいは、最近夫婦仲がマンネリ化していると感じている旦那様!
人気の神戸牛専門店「トツゼンステーキ」に行けば、突然二人の炎が燃え上がること間違いなしです!
(ここはぜひ肉食系男子でいきましょう♪)
ぜひ、極上のトロける夜を二人でお過ごしください。
予約はこちらです。


(やっぱり肉を題材にするんじゃなかった・・・とふふ)
【成約率上昇】FABテクニックとは?コピーライティングで必須のセールステクニックを紹介まとめ


今回は「FABテクニック」を紹介しました。
もう一度おさらいすると、
「FAB」とは次の頭文字のことです。
F:Feature(特徴)
A:Advantage(利点)
B:Benefit(利益)
実際は、B→A→Fの順番で文章は展開します。
特に、あなたが自分の商品をセールスする時はとても役に立つテクニックだと思います。(セールストークでももちろん効果を発揮します)
なので、今度機会がある時は、この順番を意識して実践してみてくださいね。
きっと良い結果につながります。
・・・ですが、
なんだかこれって、めちゃくちゃ小難しく説明しているなぁと思うのは僕だけでしょうか?
(そして理解力がない僕は巷の丁寧に説明してくれている記事を読んでもよーわからんです(汗))
「肉が気になっている読み手に何らかの肉の魅力を紹介し、購入してもらうためには「FABテクニック」を駆使しなければならないのであ~る。」


と思うより、
もっとシンプルに
「くぅー!、肉が食いてぇ~なぁ。」


と相手に「食べたい!」と思わせたら勝ちの「食レポ」のように全力で臨場感たっぷりに紹介すれば良いだけなのに・・・。
難しく考えすぎて、逆に書き手の想いが伝わってこないレターもけっこうあります(汗)
シンプルに自分の感情を文字に乗せると、意外とかんたんに相手の心に刺さる文章が書けます。(シンプルは最強です)
なので、どうか難しく考えずに「読み手が何を今欲しているか」を想像しながら取り組んでみてくださいね!
あなたの言葉でストレートに伝えることの方がはるかに大切です。
今回も気付けばおよそ5000文字になってしまいました(汗)
まだまだお伝えしたい必須のテクニックはあるのですが、今日はここまでにしておきます。
ところで、3つのNOTはご存知でしょうか?【心の壁を破壊せよ】3つのNOTとは?コピーライティングの基本3原則を解説もかなり重要なのでチェックしてみてください。


ではでは、最後まで読んで下さり本当にありがとうございました。
ケント
コメント